パートナー通信 No.51
地域の活動紹介 - ① 『チャイドラインぐんま』
「チャイルドラインぐんま」の活動について 真下 淑恵
「チャイルドラインは18才までの子どもがかける子ども専用電話です。困っているとき、悩んでいるとき、うれしいとき、なんとなく誰かと話したいとき、かけてみてください。お説教はしません。ちょっと言いにくいことでも名前は言わなくてもいいので、安心して話してください。あなたの気持を大切に、どんなことでもいっしょに考えます。」というのがチャイルドラインの基本姿勢です。
チャイルドラインの活動は、ヨーロッパを中心に1970年代から始められています。日本では1999年チャイルドライン支援センターが立ちあがりました。群馬では、2008年の秋にチャイルドライン支援センターより県内の小中学生にチャイルドラインのカードが配布され、群馬に組織がないと新聞で報道されたことをきっかけに、現代表の亀田好子さんと、以前からチャイルドラインの立ち上げを検討していたエンパワメントぐんまを中心に準備委員会が始まり、2009年5月23日に設立総会を開きました。
子どもたちからの電話を受けるために、必要な知識や技術(ロールプレイなど)を身につけるために、約10回の受け手養成講座を毎年行っています。子どもたちの現状を知るために、児童相談所のケースワーカーによる「ぐんまの子どもの状況」、高校の保健の先生に「思春期の子どもたち」、他に「薬物と若者」「「生と性」「発達障害児の支援について」、日々進化する「IT時代の子どもたち」は毎年必ず入れている講座です。今年の講座では、「子どもの権利条約について」を是非入れたいと思い、群馬子どもの権利委員会のホームページを探し当て、事務局長の加藤さんに講師をお願いしました。ワークショップ形式の講座をしていただき、子どもの権利について皆で考えることができました。
受け手養成講座を終え、チャイルドラインの活動によって知りえた情報を口外しない等の誓約書を交わし、何回かの見学の後、子どもたちからの電話を三人一組で受けます。
チャイルドラインぐんまが活動を始めたころから、チャイルドラインは0120-99-7777のフリーダイアルになりました。電話は午後4時から9時まで、6時30分を境に二交代で受けます。4時を過ぎた途端に電話は鳴りだし、置けば鳴る、置けば鳴る、の繰り返しがほとんどです。いたずら電話もあります。ためしにかけてくる電話もあります。誰にでも相談できるわけではない性の相談もあります。学校で性教育やいじめに丁寧に取り組んでくれれば、こんな電話をかけなくてもすむのにと思うこともあります。いじめの相談や時には深刻な相談もあり、児童相談所の番号を教えることもあります。今の高校生ってこんな異性との付き合い方をするのかと驚かされることもあります。よい成績を取ったことや好きな人に告白したなどうれしい報告もあります。子どもたちの声を聞くことって本当に大切だなと思いながら活動しています。
最後に支援センターに寄せられたうれしい感想をもってまとめにしたいと思います。
電話でたくさん聞いてくれてありがとうございました。親に言ってほしかった言葉をたくさんくれてありがとう。自分の事いい子って言ってくれてありがとう。頑張らなくていいんだよって言ってくれてありがとう。自分を必要って言ってくれてありがとう。誰にも話せない事だったけど聞いてもらえて涙と一緒に嫌なことが一杯流れて出ていきました。わたしをここにいていいって教えてくれて本当にありがとう。自分にリセット かけられました。これから一歩踏み出そうと思います。