パートナー通信 No.54
『子どものけんりカルタ』絵札の制作にとりくんで②
絵札の原画制作者・次百さんの制作の過程での思いを、原画とともにシリ-ズで紹介しています。皆さんのご感想・ご意見をお待ちしています。
原画制作者 次百(つぐも)(ペンネーム)
カルタの原画を会報に掲載するにあたって、アンジェラ・アキさんの「One Family~宇宙の渚~スペシャルバージョン」を聴きながら絵への思いをお伝えしています。もしお時間がありましたら読者のみなさんにも聴いていただけたら幸いです。次百はこの歌詞をいつも心に置いて、子どもたちがより幸せな毎日が送れるように祈りながら創作しております。
【い】言おう話そう じぶんのかんがえ ①
私は人と関わることが非常に苦手、下手な人間でした。恥ずかしがりやで、わがままで…そんな自分を克服したくて、人とよく関わる職業に就いた時もありました。すると、仕事ですから、下手が上手になり、会話をするのが楽しくて、仕事も楽しくなり、その上お給料も頂ける「なんて素晴らしいんだろう」と思いました。
人と関わるなかで、最終的に赤ちゃんが最高の先生!!と考え、そのご家族の支援だったり、お手伝いをして、相手がハッピーになると自分も周りもハッピーになり、その根幹は赤ちゃんのことをよく聞くことと考えております。
【い】言おう話そう じぶんのかんがえ ②
はじめの赤ちゃんのシーンから成長した絵になります。よく見ていただきますと、意見のマークで顔が隠れている生徒さんも描きました。
元気な発言のできる子も、ひっこみじあんの子も、いろいろな子がいて自然です。
先生にも、もちろん意見のマークを描きました。
現職の先生方やいろいろな人からアドバイスを頂戴し、それを世話人の方がたに検討してもらい進めております。
たくさんの絵の中からこれを選んだのは、1つでも多くのクラス、1人でも多くの子どもたちがこうであったら、との願いを込めて描き上げました。
条約: 第12条 意見表明権
第13条 表現の自由
【き】きみもたいせつ ぼくもたいせつ
人とのコミュニケーションの中での基礎は、家庭でしっかり育まれることと考えます。この絵は、小学生の作文で「いつも勉強していると遊んでほしくてじゃまをしてくる妹が、じゃまなんだけれど、でもやっぱりカワイイ」という内容を絵にしてみました。
条約: 第3条 子どもにとって最善の利益を
第6条 生きる権利・育つ権利
第18条 子どもの養育はまず親に責任
【と】ともだちとともに じぶんものびる
「きみもたいせつ ぼくもたいせつ」が基礎なら、ともだちは次のステップと考えます。
私は今、0歳~未就園児と子育てクラブの中で、同じレベルで思い っきり遊びます。すると、言葉はよく話せなくても相手からもっと、もっと遊ぼうよとアプローチがあり、その行動力にびっくりし、嬉しくなります。皆んな全員、色のちがうキラキラ輝く光が、歩いたり走ったり泣いたりしている。そんなふうに思います。自分も輝いていると実感します。
条約: 第6条 生きる権利・育つ権利
第31条 休み、遊ぶ権利
第12条 意見表明権
第13条 表現の自由
【ち】ちがっていいんだ あなたとわたし
見上げればいつも変わらぬ山脈。そこには何十年、何百年と生き続ける大樹もあるでしょう。そんな大樹に比べたら町の片隅の小さな一輪の花かもしれない。でも、しっかりと根をはって、鮮やかに咲き誇ることができたなら、それは本当に仕合せなこと。
この絵は、前橋市から県内のあるところに引越しされたご家族にプレゼントした絵の構図です。ご家族の子どもたちが、その地で健やか成長してほしいとの願いを込めて描いてみました。
条約: 第6条 生きる権利・育つ権利
第2条 差別の禁止
第14条 思想・良心・信教の自由
【ひ】ひとのこころは たいせつに
ここに登場する少女は実在するある人物をモデルに描いてみました。
組織のいちばん上の人間でありながら、心を低くして、けれども組織の全員と一緒にめざす目標は高く、志を貫いている方です。
ハートの花から羽のあるハートが飛び立っているのは、一人前に一人ひとりを育て、やがて羽を持った自由自在な心の自立へと促していることを表現しています。
そして、そのハートは、今、世界中のあちこちで実際に活躍されているのです。
条約: 第6条 生きる権利・育つ権利
第14条 思想・良心・信教の自由
第28条 教育への権利
第29条 教育の目的