パートナー通信 No.62
- 1. 2015年7月/No.62(通算78号)
- 2. 2015年度「総会」特集
- 3. 2015年度「総会」報告(第一部 総会議事)
- 4. 「総会」第二部 交流・討論会
―「子どもの貧困」の実態と支援体制を考える―子どもを誰ひとり見捨てない
温もりあふれる社会に - 5. 〔子どもととらえた自然〕
どこまで伸びる? たんぽぽの茎
群馬理科サークル 宇敷輝男 - 6. 「あそびは子どものエネルギー」って
ほんとうにあるんですか?かわいい子どもたちからお手紙が届きました。
ありがとう! - 7. 第4回「市民・NGO報告書」作成に向けて始動-2015年度「つくる会」総会(7/5)に出席して-
- 8. 関係の作り直しをめざす粘り強い話し合いを期待します-「DCI日本」総会(7/4)に出席して-
- 9. ことのは
- 10. 2015年度「総会」に寄せられた会員のお便りから
- 11. 世話人会だより
第4回「市民・NGO報告書」作成に向けて始動-2015年度「つくる会」総会(7/5)に出席して-
大浦 暁生
子どもの権利条約市民・NGO報告書をつくる会(略称「つくる会」)の2015年度定期総会が、7月5日(日)午後2時から、早稲田大学文学部で開かれました。
それに先立ち、午前10時半からテーマ別の専門委員会の全体会が開かれ、報告書作成のおおまかな日程が明らかにされました。日本政府の報告書は、日本語版が2015年末までに完成。英語訳に2~3か月かけて、公表は来年3月ごろになります。
政府報告書をめぐって外務省の担当者とNGOが話し合うのが来年夏ごろで、そのあとNGO側は早急にカウンターレポート、つまり市民報告書を作成して国連に提出します。国連は市民報告書を参考に政府報告書を審査して日本政府への懸念と勧告を出すのです。
市民報告書は政府報告書を見てその反論として書かれるのが建前ですが、実際には政府報告書とほぼ並行して作業を進めないと間に合いません。「つくる会」が作る市民報告書には、地域や団体そして個人からも寄せられる基礎報告書と、それを基に全体を整理してまとめた統一報告書があります。
「つくる会」の専門委員会はテーマ別に20の部会に分かれ、会員が少なくとも一つの部会に所属していますが、群馬のように地域の組織に属している者はどの部会にも割り当てられていません。札幌、京都、大阪、神戸、岡山からも出席していましたが、群馬のようにどの組織とも等距離の関係を保つのではなく、いずれもDCI日本のセクション(支部)になっているという事情もあるのでしょうか。
しかし、新設された「福島原発事故・大震災問題部会」をはじめ、「いじめ・不登校・体罰・自殺部会」「子どもの生活部会」など、地域の実情が重要な部会も多くあります。そこで、意志があれば地域からも専門委員会に入ることを認めていただきました。
午後の総会でも、発言を促すなど地域への配慮が目立ちましたが、活動報告や活動
方針それに人事などの議事は順調に進行し、原案どおり承認されました。ただ、会計報告については収支の合わない部分も指摘され、修正して各会員に後日送ることになりました。
また、DCI日本と「つくる会」の関係から見て、両組織に加入する者の会費を半額にするという群馬の提案が認められる可能性は遠のいたと思われます。DCI日本の議事運営の混乱や会計の不備もありますし、両組織への会費納入の留保は当面続けるほかありません。
関係の作り直しをめざす粘り強い話し合いを期待します-「DCI日本」総会(7/4)に出席して-
加藤彰男
7月4日(土)午後、「DCI日本支部」総会に初めて出席しましたが、予想外の議事運営に疲労感いっぱいで群馬に戻りました。報告するのもつらいのですが、私たち群馬の活動を国連につなぐ大切なNGO組織の問題ですから、会員の皆さんには状況を伝える必要があると思います。
会議場に入って手渡されたのが2つの議案書、『代表案』と『副代表4名を含む6者の案』でした。当日の午前中に開かれた「運営委員会」やそれ以前の「事務局会議」でも、意見が分かれて統一した議案にまとめられなかったということでした。「DCI日本」と恒常活動組織となった「つくる会」の関係をめぐる認識の違いが底流にあると思われます。
しかも、冒頭の議長選出では、「代表」が、出席者多数の意見に反して、自らに出された委任状(委任状の集め方にも疑問が残ると感じた)を使って1名のみの議長とし、この議長が「委任状を加えた多数の賛成」で『代表案』を採択するという、市民組織としては信じられない「議事運営?」が行われたのです。
人権と民主主義を大切にするDCIの原点に帰って話し合いをされるよう期待します。