パートナー通信 No.85
- 1. 2022年1月/No.85(通算101号)
- 2. 新年のご挨拶代表 加藤彰男
- 3. 群馬子どもの権利委員会ブログから選ぶ 2021年3大ニュースホームページ担当 見城昌平
- 4. こどもぺえじ
- 5. 会員からのお便りパートナー通信No.84の感想
- 6. シリーズ「『第4・5回最終所見』を読み解く」③G.障害、基礎的健康および福祉(その2)清水 秀俊
- 7. シリーズ「『第4・5回最終所見』を読み解く」④H.教育、余暇、および文化的な活動
(第28条から第31条)関口 信子 - 8. 活動報告お米プロジェクト・けんりカルタ活動報告事務局長 芦田朱乃
- 9. 世話人会だより明けましておめでとうございますコスモス保育園 大前ちえり
群馬子どもの権利委員会ブログから選ぶ 2021年3大ニュースホームページ担当 見城昌平
私はこれまで、群馬子どもの権利委員会ホームページの管理をしてきましたが、今回は私自身が「パートナー通信」の原稿を書くという課題をいただきました。
与えられたテーマは「2021年の3大 ニュース」です。ホームページと並行して、「子どもの権利(条約)」に関するWEB上の記事を集めて掲載するというブログも管理していますので、私の主観に基づいてその中から3つを選んでみることにしました。
昨年は、今も続くコロナ禍で、程度の差こそあれ、数多くの方がつらい生活を送るようになりました。そんな中、これまでも苦しい思いをしてきた多くの子どもたちに注意を向けなかった大人たちが、ようやく気付き、目を向け、考えるようになってきました
コロナ禍での子ども食堂
3つに順位は付けづらいのですが、私が一番に気になったのは、コロナ禍下で感染防止のため、全国の子ども食堂が従来の運営を続けられないことです。子どもの貧困が改善されるどころか、新たに貧困状況に突き落とされた親や若者が増加しているとも報道されています。必要な親子に、容器に入れた食事を配布しているところもあるとのこと。食事を摂ることは生きていく上でまず必要なことなのに、子どもたちはさらに大変になってきています。そもそも、子ども食堂が生まれ、増加しているのは、政府の政策の貧困さを象徴しているわけで、早く、子ども食堂が不要になる行政をしてほしいものです。
校則の見直し
2つ目に、校則の見直しが全国的に進んでいることが印象的な年でした。理不尽とも言える「規則」が何十年も見直さ れず、見直しの声が上がっても、ほとんどその声は取り入れられず、多くが全国の学校で続いてきたと思われます。昨年大きく方向が変わったきっかけの一つは、「ジェンダー」の認識が高まり、LGBTQの存在が肯定されてきたことだと思います。「男子は~、女子は~」と決めつけることが不合理であると認識され、髪型や服装(時には下着まで)を厳しく制限していた姿勢に疑問が持たれるようになりました。今まで寒い冬でもスカートをはいていた女子生徒が、この冬にはス ラックスをはいているのを多く見かけるようになりました。スカートをはきたくない「女子」の行動に後押しされるような形で、寒さに悩んでいた他の女子が救われたとも言えます。
ヤングケアラー
3つ目は、「3大ニュース」の一つに数えるのは一般的でないかも知れませんが、「ヤングケアラー」という言葉がよく聞かれるようになったことです。私は以前、定時制高校に勤務し、「ヤングケアラー」の生徒を見てきました。経済的にも大変で親の面倒をみたり、たった一人の肉親である弟の世話をしながら、学校に通ってきた生徒もいました。そういう子どもたちが少なからずいることを、多くの人たちに知ってもらえることは、彼らへの支援の第一歩として、とても大切なことだと思うのです。
2022年。うれしい3大ニュースが挙げられる1年となりますように。
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