パートナー通信 No.92

2024年5月12日

年頭のご挨拶  代表 加藤 彰男

 大変な年明けとなってしまいました。能登半島地震で被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。一刻も早い救出・救援を願い、お亡くなりになった方々のご冥福をお祈りいたします。

 昨2023 年そして今年はたいへん重要な節目の年となります。群馬子どもの権利委員会は1993 年に活動を開始、翌1994年に日本は「子どもの権利条約」を批准しました。創立30周年、条約批准30周年となります。
 この2つの「30周年」を記念する事業として『子どもまんなかフェスタ』を、2月11 日(日)に開催いたします。子どもも大人も一緒に遊び、体験し、交流することを通して、子どもたちの幸せを願う人々の繋がりを広げ、「子どもの権利」への理解を深めていただきます。お子さんやお孫さんとご一緒にぜひ『前橋プラザ元気21・にぎわい広場』へお越しください。
 この『フェスタ』開催にあたり会員の皆様に募金のお願いをしました。昨年末の時点で33名の方々から総額13 万5千円の貴重な募金をお寄せいただきました。『フェスタ』実行委員会にとってたいへん大きな励ましになっております。そして公益財団法人・さわやか福祉財団の「地域助け合い基金」からの助成も受けることができました。1か月後の『フェスタ』開催となりますが、成功に向けた実行委員会の頑張りにさらに大きな力を与えてくださるよう、引き続き会員の皆様からのご協力ご支援をよろしくお願いいたします。
 さて、2024年は私たちにとって記憶に残さなければならない100周年という節目でもあります。1924 年11 月26日、当時の「国際連盟」総会において『ジュネーヴ宣言Geneva Declaration of the Rights of the Child』が承認されました。世界の子どもの福祉憲章として国際・政府機関によって承認された最初の人権文書です。

  1. 1 子どもは、身体的ならびに精神的の両面における正常な発達に必要な諸手段を与えられなければならない。
  2. 2 飢えた子どもは食物を与えられなければならない。病気の子どもは看病されなければならない。発達の遅れている子どもは援助されなければならない。非行を犯した子どもは更生させられなければならない。孤児および浮浪児は住居を与えられ、かつ、援助されなければならない。
  3. 3 子どもは、危難の際には、最初に救済を受ける者でなければならない。
  4. 4 子どもは、生計を立て得る地位におかれ、かつ、あらゆる形態の搾取から保護されなければならない。
  5. 5 子どもは、その才能が人類同胞への奉仕のために捧げられるべきである、という自覚のもとで育成されなければならない。

 その後、1948年「国連世界人権宣言」、1959年「国連子ども権利宣言」、1979年「国連国際児童年」、そして1989 年「国連子どもの権利条約」へと歩んで来たのです。
 しかし、『ジュネーヴ宣言』から100年の成果を積み上げてきたにもかかわらず、今、戦争によって世界中の多くの子どもたちが何という恐怖と悲しみと困難に突き落とされていることでしょう。「戦争は最大の人権侵害であり地球環境破壊」です。人類同胞、子や孫を慈しみ育てる者として、子どもたちと共に『即時停戦を』の声を上げ続けて行きたいと思います。
 日本においては、「こども基本法」が施行されるなど、子どもの権利尊重の流れが強まっています。私たちは、この流れを歓迎しつつ、子どもの権利を真に保障するための取り組みをさらに進めていきたいと思います。


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