パートナー通信 No.44
2011年1月/No.44(通算60号)
2011年1月/No.44(通算60号)
子どもをどう見るのか
代表 大浦 暁生
あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申しあげます。
昨年は、第三回国連勧告とも関わって、子どもとの間に「受容的応答的な人間関係」を築く重要さが強調されました。子どもをありのままに受けとめ、ま正面から応えることの大切さです。飯塚祥則さんの作文の実践は、まさにこれを実行したものでした。
昨年五月の総会で聴いた飯塚さんの実践報告「こはるでよかった」は、大きな感動と衝撃を参加者に与えました。病気をたくさんかかえて周囲と衝突してきたこはるちゃんが、両親や担任の飯塚さんにあたたかく受けとめられ、クラスの子どもや父母の助けも得て、「こはるでよかった」と自分を肯定する作文を書くまでに成長してゆくのです。
こはるちゃんのその後は、通信のこの号に三ページにわたって掲載されています。また三月十二日・十三日の土日、水上温泉の「松乃井」で民研の全国教育研究交流集会が開催されますが、一日目午後のシンポジウムに飯塚さんはパネラーとして登場します。
この集会に群馬子どもの権利委員会は全力で取り組んでいます。二日目の分科会では、第八分科会が「憲法・平和と教育、子どもの権利」と題され、加藤彰男事務局長が分科会世話人を勤めますし、世話人の小林美代子さんと八木清江さんが、子どもの権利カルタのレポートをします。ぜひみんなで宿泊して、集会に参加したいものです。
そのほか、第三回国連勧告を受けて県内全市町村で実施している「子どもの権利に関するアンケート」があります。現在集約中で、その結果をもとに県当局や市町村と話し合う予定ですが、ご当地に参りましたらぜひご参加ください。
飯塚さんの実践を見ても、自治体との話し合いを考えても、基本的に重要なのはやはり「子どもをどう見るのか」そして「どう対応するのか」ではないでしょうか。今年はその点をさらに深めたい、とつくづく思うのです。
(注・原文は縦書きです。)