子どもの権利条約に関する第3回市町村アンケート(2)
第3回市町村アンケートの意義と概要
これまで2回のアンケートで、県内各市町村が不十分な面はあるものの子どもの人権や権利のために努力していると知った群馬子どもの権利委員会は、第2回アンケートの結果を公表した翌月め2006年11月、県の青少年子ども課および教育委員会と話し合いを持ちました。また、藤岡市、前橋市、富岡市など、つぎつぎと自治体を訪問してみのり多い話し合いを続ける一方、シンポジウムを開いて第2回勧告の学習も深めました。
そうした中で、前2回の国連勧告にそれぞれ応じてアンケート調査を行ったと同様に、第3回勧告を受けて第3回の市町村アンケートを実施する必要性が痛感されてきました。アンケートを継続することで、子どもの権利を擁護し発展させる県内市町村の動向や変化を認識できます。また、民間団体の群馬子どもの権利委員会が、アンケートを通じて県や市町村との交流と連携を深めることは、国連勧告の精神にも副うものです。
このようなところに意義を見いだして、群馬子どもの権利委員会は2010年10月、合併で35になっていた県内の全市町村に「子どもの権利に関するアンケート」を発送しました。項目は前回をほぼ受けつぎましたが、「子どもの貧困」に関する1項目を加え、学校でのいじめや体罰のほかに、家庭での虐待を入れました。大略次のとおりです。
- 子どもの幸福や権利にかかわる職務は、どの部署で行っておられますか。
- 国連からの第3回勧告に関しても国や県から何らかの情報や通達がありましたか。
- 子どもの権利条約や第3回勧告を、どのようにして住民に知らせておられますか。
- 学校関係職員、社会教育職員、民生児童委員などに、どんな研修をされていますか。
- 条約と勧告が重視する「子どもの意見表明権」に、どう取り組んでおられますか。
- 最近問題になっている「子どもの貧困」の問題に、どう対処しておられますか。
- 家庭での子ども虐待、学校でのいじめや体罰に、どんな対策を立てておられますか。
- 子どもの人権や権利が侵害されないように、どのようにしておられますか。
- 「子どもの権利条例」を制定したり、子どもの実態調査をしたりしておられますか。
- 民間団体と協力しておられますか。群馬子どもの権利委員会に何を期待されますか。
各市町村とも多忙で回答が困難でしたが、結局のところよく主旨をご理解いただいて、2011年3月末までに、全部で35の県内市町村のうち桐生市以外の11市(ただし、みどり市は「回答保留と回答)と10町5村、合計26市町村から回答がありました。これは全体の約74.3%になります。ご協力に心から御礼申し上げる次第です。