子どもの権利条約に関する第3回市町村アンケート(2)
6.子ども施策の原則
子どもの人権や権利を擁護し発展させるという基本的立場を明確に表明するために、それぞれの市町村が独自の「子ども権利条例」を制定したり「子ども権利宣言」を採択したりすることは、意義深いことだと考えます。藤岡市は「藤岡市子ども憲章」を2004年12月に制定しましたが、2008年2月には「いじめ撲滅宣言」を子ども会議(毎年開催)で採択しました。高崎市は子どもが安心して暮らせる町づくりを基調とした「こども都市宣言」の採択を検討中ですし、みなかみ町も権利条例制定を検討中です。
子どもの生活実態調査は適切な対応のために欠かせませんが、いじめ防止に主として関わるアンケート以外で調査を実施したのはわずか3町、全体の約12%でした。前画が約17%,第1回が約28%ですから後退しています。そのうち吉岡町と明和町は次世代の計画策定に伴う調査で、邑楽町は全国学力調査の児童質問紙による実施でした。
民間団体と協力していると答えた市町村は約19%の5市町村、協力はまだまだこれからです。しかし、沼田市がNPOや子育てサークルなどと協力し、川場村も利根沼田地域生活支援ネットワークと連携しています。玉村町は行事などで子育てボランティアの協力を得ていますし、高崎市は24時間通報対応の一部を民間団体に委託しています。
また、このアンケートの結果を知らせてほしい、子どもの権利のいっそうの推進を期待する、といった声が寄せられました。私たち群馬子どもの権利委員会は民間団体の一つとして責任を痛感し、社会の要望や期待に徴力ながら応えていきたいと念願しています。