パートナー通信 No.44

「こはるでよかった」からの広がり 
~ 勝山小から元総社小・そして… ~飯塚 祥則

はじめに

 昨年5月22日、群馬子どもの権利委員会総会・第2部で、1時間半ほど、話す機会をいただきました。参加者の中に、前橋市立勝山小学校の読み聞かせのメンバー(全12名)の小林さん、三木さん、北爪さん、高橋さんがいました。その後、ひと月に1回のペースで、読み聞かせのあとに、勝山小の「木の部屋」で、3時間以上も子育てを中心とした様々な今聞いてほしい話で、毎回時間を忘れるほど盛り上がりました。時間に余裕のある人は、その後もランチを食べながら、話はつきません。悩みや不安なども、そこにいる人の体験や考えを聞くうちに、自然に解消できたり、自分で乗り越えてしまえるようになるということも少なくありません。
 みなさんの話がとてもいいものですから、どうしても残しておきたいと思い、また、一人でも多くの同じ思いを抱いている人に読んでほしくもなりました。「勝山小読み聞かせ通信」の始まりです。
 就学時の健診で、新入生の保護者向けの講演を校長から読み聞かせのメンバーに依頼されました。その時の話や取り組みも圧巻でした。通信にも、その感動をまとめることができました。

 前橋市立元総社小学校で、昨年担任した保護者を中心とした集まり(9名)もひと月に1回のペースでありました。そこで、勝山小の通信が話題になりました。

 元総社の集まりでも通信が始まりました。
 総会のときにいっぱい感動をいただいた江戸さんとこはるちゃんも、成長した最近の様子を伝えてくれました。

飯塚先生へ

 久しぶりの学級通信が届きました。なつかしい田村節・・・1つ1つの言葉がとても嬉しかったです。
 バカボンのパパと田村さんを重ねながら一人でニヤニヤしたり、色々な事を思い出して なぜか涙がポロポロ流れました。

 「学級通信にはのせないで下さい」と連絡帳の最後には必ず書いていた自分を思いだしていました。
 かかえていた迷いや不安など色々あったけれど人の前では平気な顔をしてそんな気持ちは心の奥にかくしていました。
 子供の事で悩んだり、一生懸命になっている熱い人って なんだか格好悪いな・・・なんて思っていたのです。

 でも 先生と出会えたこと、保護者のみなさん・・・仲間に出会えたことは私の人生の中でとても大きなものになりました。
 子供の人生はもちろん、自分の生きる道も大切に考えるようになりました。

 時間も忘れて語り合って一緒に熱くなれること とても幸せに感じています。

 困ったら飯塚先生がいる
 迷ったらみんながいる
 そう思えるだけで 強くなれます

 子供たちにも こんな出会いが
 これから たくさん ありますように・・・

 あれから しばらくはありませんでしたが、今でも来春は時々 夜起きる事があります。
 一度寝てから2、3時間たつと目がさめてしまうようです。どうして起きてしまうのか本人も戸惑っているようで 泣いてしまう事もありますが 私の家事などの用事が終わるまで待っていて、その後 私の寝る時間に一緒に布団に入ることが多いです。そうすると すぐに寝てしまいます。

 一年生の時とは違って 目が覚めても落ち着いている事があるので いくつか話をしました。

 目が覚めてしまう事は悪い事ではないこと。
 もし目が覚めたら 自由に好きなようにすごしていいこと。
 飯塚先生も 夜起きてしまう時は 寝ないで本を読んだりして その時間を楽しんでいる事。
 子供が寝ている時間だから誰も見たことのない特別な夜空を見られること。

 ママは自分の用事を全部すませてから二階へ行くこと。
 私のリズムもなるべくくずさないでいたいと思い、以前とは違いますが今はこんな感じですすめています。

 先生の言葉をよく思い出しています。
 人生はムダな事なんて1つもなくて
 苦しい事も悲しい事もとても大切で
 そこから必ずうまれるものがある
 その先に光りがある

 先生、今日来春がお風呂で一言・・・
 「今頃 飯塚先生もお風呂入っているかもね ドラえもんとおくさんと3人で・・・」
 まだ信じていますよ 先生がドラえもんと暮らしている事
 では また連絡帳書きますネ

2010・12・12 江戸



いいづか先生にあえた

二年  えど こはる

 いいづか先生にあえた。
 すごーくすごーくうれしかった。
 ゆえないほどすきないいづか先生。
 どんなときでも、こまったときでも、たすけてくれる。さく文だいすきな、こはるは、いいづか先生が、だいすき。どんなときでも、どんなことがあっても、かんしゃのきもちを、こめて、かいたてがみも、わたした。どんなときでもわすれられない先生なんだ。
 ドラえもんに、こんど、あわしてもらえるといいな。ひらりまんとで、ぼろぼろのものや こわれたものを、なおせるからほしい。どこでもどあもほしい。たけこぷたーもほしい。いいづか先生だーいすき。

※ 先生のこと、こんなふうに言ってくれて、うれしくってなんども読んだよ。先生もこはるちゃんがだーいすき!こはるちゃんも、こはるちゃんの作文も、いつまでもわすれないし、出会えてほんとうによかったと思っているよ。
こんどドラえもんとひらりまんとでいっぱい遊ぼうね。楽しみ!

人間はうそがつけるの?

えど こはる

なんで人間はうそをつくの。
わるいことなのになんであるの。
わるいことしたくなくてもしてしまう。
みんなする。
できればないのがいちばん。
そう考えると なんで自分がいるのかびっくり。ふしぎ。人生はふしぎがいっぱい。
※ 題を読んで、まずびっくりしたよ。
「うそ」について、こんなふうにこはるちゃんは考えているんだぁ。
うそもつけるようになって、明るく元気になり、お母さんを安心させた子もいるし、正直(しょ
うじき)に言えず、うそをついたために自分も
お母さんをも傷つけてしまう子もいるし、だれもが「うそ」をついてしまう。ほんと「できればないのがいちばん。」だよね。
自分がいるのも不思議に感じるんだね。人
生って、ふしぎがいっぱい。生きてるって
なんかすごくおもしろいかも・・・。


もえるつなひき

えど こはる

しんぞうが、ドキドキした。
おしっこもたまってて もれそうだった。「オーエスオーエス。」かけごえを、かけながら、ひっぱった。手があつくなった。あしも、じめんについてひっぱった。ほんきでがんばってたら、すっごくひいた。
かった。だれよりもいっぱいわらった。2回目は、はを力いっぱいかんで、ひっぱった。そしたら、まえの子たちがやまのようにころんでた。手がもえそうだった。じぶんのほんきは、だしきった。3いだったけどにこにこだった。

※ こんなつなひきの作文初めてだよ。先生まで夢中でつなひきの中に入ってしまったよ。
しんぞうやおしっこのこと、それにかけ声のこと、手や足の様子までありのままに書けていて、こはるちゃんのもえている様子が熱く伝わってくるよ。
三位だったけど、だれよりもいっぱいわらって、にこにこだったところがとてもいいな

アイスわらった

えど こはる

きょう、アイスを、食べた。
こまちは、くちのまわりを、まっくろにした。みんなで、わらっちゃった。こはるは、うれしかった。
こはるのアイスもおいしんだよ。
あまくて、ね。

※ 口のまわりを、まっくろにしている こまちちゃんがそうぞうできて、先生わらっちゃった。かわいかったろうなぁ。先生もいっしょに見たかったな。
 こはるちゃんのアイスもとびっきりあまくておいしかったんだね。みんな幸せ!


このせかいに生まれて

えど こはる

11月22日
あさっては、いもうとの、こまちたんじょうび。かわいいいもうとに、4さいのたんじょうび、を、いわう。「生まれてきてくれて、ありがとう。」「ねーねのたからものだよ。」「ねーねは、おめでとうって、言ってあげるよ。」「だいすき。」とくべつな、せかいに一人のかわいい だいすき。生まれてきてよかったね。このかぞくでよかったね。

※ こんなふうに おねえちゃんのこはるちゃんに書いてもらえ、いってもらえる こまちちゃんのとびっきりのえがおがうかんでくるよ。おとうさん、おかあさんのかおも・・・。こまちちゃんのたんじょうびを じぶんのたんじょうびいじょうにいわえるこはるちゃんがとてもいいな。
 このかぞくでほんとうによかったね。


 二年生になってからも、こんなにもたくましく、生き生きとした作文を書き続けていたなんて考えられなかったし、こはるちゃんに、またまた驚かされてしまいました。
 担任が替わると、表現力は内在していても、表には出なくなってしまうことはいくらでもあります。こはるちゃんは、そんな先生の間違った常識を根底から覆してくれたのです。

※お知らせ※
 勝山小の読み聞かせのお母さんたちの講演があります。

☆群馬作文教育研究大会の全体会
 日時 2月19日(土)9:30~12:00
 場所 群馬青少年会館 参加費300円(資料代)


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