パートナー通信 No.72

世話人だより 

子どもの「意見表明」『わたしが ゆるしません』…… 沖縄・対馬丸記念館を見学して ……

河 嵜 清 松

 群馬AALA連帯委員会の会報に掲載された「沖縄ツアー」の感想を拝見して、「子どもの意見表明」という視点から、子どもの権利委員会の皆さんにもぜひ紹介したいと考え、群馬AALA連帯委員会の了解をいただき、河嵜さんに原稿を寄せていただきました。(編集部)


 去る12月7~9日の三日間、AALA連帯委員会の「沖縄ツアー」に参加しました。軍事基地拡張反対闘争の共同センターで、支援カンパと激励、現地の団結小屋を回り、翌日、渡嘉敷島の集団自決跡やアリラン慰霊塔、糸数アブチラガマ見学。最終日に那覇市の「対馬丸記念館」に入りました。
 「対馬丸事件」は、昭和19年(1944年)学童疎開の子どもたちをたくさん乗せて、8月21日那覇港を出港、翌22日夜の10時過ぎ、米潜水艦ボーフィン号の魚雷攻撃により海に沈められました。 『先生、助けて! お母さん、お父さん 助けて!』の声。

  • *乗船者1788名(船員・兵員含む)の約8割が海底へ…。
  • *この事件については「決して語るな」…と、箝口令。

 2004年8月22日、この記念館設立にあたり、当時の遺品や資料を集め、死没した児童の写真など出来る限り収納しました。
 私たちは朝一番に入館して、ビデオ上映を見たり、展示品を見て回りました。対馬丸の沈んだ船体が海中にあるのが分かっていても、いまだに引き上げられていません。73年も遺体は海中に…無惨!
 この記念館を見学した児童が書き残した感想文?と思われる短文が掲示してありました。びっくりしました。

かなしかったです。くやしかったです。
もうせんそうはこないよね。
もし、またせんそうがきたら
わたしがゆるしません。

小学校3年  新垣 緑

 この小学校3年生の児童が、記念館で本当に戦争の惨めさ知った時に、「もし、またせんそうがきたら わたしがゆるしません」と、断固として言い切っています。涙が出そうなほど感動しました。

群馬子どもの権利委員会
〒371-0026 前橋市大手町 3-1-10 教育会館3階


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