パートナー通信 No.88
県内子ども食堂紹介わんぱく子ども食堂秋のさわやかな一日 芋掘り体験レポート
去る10月９日日曜日、安中市内の畑からこどもたちの元気な声が聞こえてきた。一生懸命、ツルの周りの土を掘り、大きなさつまいもを掘り出そうと格闘する子ども、または大人と一緒に慎重に周りの土を掘り起こしながら、がっちり掴んだツルを引っ張る子ども、と様々に芋掘りを楽しむ子どもたち。そして、こどもたちと一緒になって、歓声を上げながら喜ぶ大人たち。今日は､「芋掘り体験わんぱく子ども食堂」の一日だった。自然の中で土を触り、芋を掘り出す体験をそっと見守っている農家さんの姿も。『これが食育にもつながるんだよね』との声も聞かれた。
安中市内で「わんぱく子ども食堂」を立ち上げて２年目にはいった代表の大塚敬子さん。元々､飲食業に携わっている大塚さんは、地元高校で購買が無いと聞いてから『生徒さんが困るだろう』と採算度外視で購買を始めた熱いハートの持ち主である。わんぱく子ども食堂を始めた２年前も､友人のお子さんが障がいを持ち入所している施設とのつながりから『子ども食堂でお弁当を作って届け、喜んでもらいたい』と施設にお弁当の提供を提案し、現在に至っている。大塚さんは「お弁当を配達すると待ってくれていて、ありがとうと言ってくれる。喜んでもらえることがうれしくて。」と語っていた。普段施設での生活で､食事に困ることはないけれど､たまに味わうお弁当の良さを知って楽しみにしてくれているとのことだった。
今回の芋掘りも子育て世帯だけでなく､施設の方々も参加し､一緒に芋掘りを楽しみ総勢50人ほどの人数となった。子どもも大人も､障がいを持つ人も皆それぞれに土と戯れ、楽しむ一日となった。参加した子育て世帯からも感想が寄せられた。その感想に、子どもたちの成長を見守るわんぱく子ども食堂スタッフさんのまなざしが、ちゃんと子育て世帯に届いていることを感じた。その感想を紹介し結びとしたい。
「お世話になりました！ 子どもたちが、思った以上に一生懸命お芋掘りをしていて、驚きました！ 大きいのが取れたよ！まだここにあるよ！など、とても楽しそうな様子でした。みんなでお弁当を食べたり、ジュースをもらったり。ちょっとした遠足気分で満足そうでした。たくさんの地域の方に、あたたかく見守っていただき、私も感謝です。」
（文責 今村井子）